投資・お金

公務員投資家が明かす、FXで月いくら稼げるのか

「FXって、実際どれくらい稼げるの?」

インターネットの回答は、景気がやたらにいいです。

SNSを開けば、数万数十万円の利益報告が流れてきます。月収を超えた、会社を辞められた、資金が何倍になった。そういう投稿を見ていると、自分にもできそうな気がしてきます。そして同時に、言いようのない焦りを感じます。

公務員でも、副業のような感覚でFXに取り組んでいる人は増えていると聞きます。

ただ、実際にいくら稼げるのか。働きながら無理なく続ける場合、どのくらいを目指せばいいのか。そのあたりの現実的な数字は、意外と見つかりません。

私は地方公務員として本業を続けながら、FXに取り組んでいます。

この記事では、私自身の体験をもとに、公務員という働き方を続けながらFXに取り組む場合、月にどれくらいの収益が現実的なのかをお伝えします。

派手な成功談ではありません。むしろ、派手さに憧れていた自分が、相場に何度もご丁寧に現実を教えてもらった記録に近いです。


公務員でも月1万円はいけそう

先に結論です。

元手50万円、月利2%で、月1万円前後。
FXに何年も取り組んできた私にとって、いちばん現実的な着地点はこのあたりかなと思います。

月利2%という数字だけを見ると、FXの世界ではそこまで珍しい話ではないと思います。ただし、それを継続するのは別の難しさがあります。取れる月もあれば、取れない月もある。むしろ、取れない月に余計なことをしないほうが大事だったりします。

「月に何十万円も稼ぎたい」という人には、かなり地味に見えると思います。私も最初は、エクセルでとんでもない利率で複利の計算をして、複利ってすげ〜、FXには夢があるな〜とか思ってました。

でも、本業の収入を土台にして、生活を壊さない範囲で資産を増やしたいなら、このくらいの数字を目安にするのが妥当だと思います。派手ではないけれど、無理をしない。無理をしないことが、投資では意外と必要不可欠な才能に近いです。

FXを長く続けるには、最初に期待を小さめに調整しておく必要があります。夢を小さくするというより、夢が欲と化して暴走しないようにしておく感覚です。


「月5万円を稼ぐ」という目標が、破滅への道

以前の私は、「毎月5万円を稼ぐ」ことを目標として掲げていました。

数字としては控えめで実現可能に見えるかもしれません。でも、相場にはこちらの懐事情なんぞ気にしてくれません。月末が近づいても、相場は「今月まだ足りていませんよね」と気を遣ってくれません。金額の目標を立てること自体が相場というものをわかっていないのだとなかなか気づきませんでした。

トレード記録を見返していて、その当たり前にようやく気づきました。

「今月はまだ1万円しか取れていない」

そう感じた瞬間、相場を見る目が少し変わります。条件が揃っているかではなく、「ここで取れそうか」を探し始める。「ここで取り返さないと」という焦りが、判断に勝手なフィルターをかけてくる。しかも崖を崖と見せないような危ないフィルターです。

FXで利益を続けるには、金額ではなく期待値で動く必要があります。

条件が揃ったら入る。揃わなければ待つ。
言葉にすれば、驚くほど普通です。でも、私はこの普通のことが全然できなかったので、現在もわりと真面目にデモトレーディングで練習しています。


元本を2〜3倍にするつもりだった頃の話

FXを始めた頃は、短期間で元本を2〜3倍にできるような気がしていました。

ネットには、そう思わせる話がたくさんあります。成功した人の話は明るいし、失敗した人の話はだいたい途中で更新が止まり目に入ってきません。成功事例だけが切り抜かれて私たちを惑わします。

でも、レバレッジ——少ない資金で大きな金額を動かせる仕組み——を使えば、損失も同じように大きくなります。ドル円が1円動いただけで私の稼ぎが一瞬で消える。あの瞬間のおぞましさといったら、、、思い出したくもないです。

元本を2〜3倍にするなんてとんでもなく、まず元本を守る。
その大切さに気づくまでに、私はかなり遠回りしました。(あの頃、無茶なトレードを行なっていなければ今の資産はもっと多かったのになぁと何度も思います。)

公務員が考えやすい、無理のない収益設計

公務員がFXをする場合、時間にははっきりした制約があります。取引できるのは、基本的に夜間と休日です。

日中に相場を見続ける前提の取引は、現実的ではありません。勤務中に値動きが気になり始めたら、本業にもFXにもよろしくない。どちらも中途半端になり結局破滅します。

そこで私は、数日間ポジションを持つスイングトレードと、あらかじめ価格を決めて注文しておく指値注文を組み合わせています。

月利2%で考えると、目安は次の通りです。

元手 月利 月の利益目安
30万円 2% 約6,000円
50万円 2% 約1万円
100万円 2% 約2万円

もちろん、これは毎月この通りになるという表ではありません。相場は表のとおりに動かないし、ぼくたちも表のとおりには動けません。

ただ、公務員には安定した給与収入があります。だからこそ、FXで無理に生活費を作る必要がない。損失が出ても暮らしが揺れない範囲の余剰資金で取り組む。この前提を守れることは、大きな強みです。


公務員がFXをする前に、法律と税金の話は確認しておく

「公務員は副業禁止だから、FXもだめなのでは」と考える方は多いと思います。

一般的には、FXを含む投資は、営利目的で会社などに従事する副業とは別のものとして扱われると考えられています。ただし、所属先ごとに内規が異なる可能性もあるため、「法律上大丈夫そう」という感覚だけで進めるのはおすすめしません。

まずは、自分の職場の規則を確認しましょう。

確定申告については、給与所得者の場合、FXの年間利益が20万円を超えると、原則として申告が必要になります。また、利益が20万円以下でも住民税の申告が必要になる場合があります。

FXの利益は、一般的に「雑所得」として申告分離課税の対象です。税率は20.315%。損失が出た場合には、一定の条件で翌年以降3年間の繰越控除を使える可能性があります。

職場に知られることが気になる場合、FX取引そのものが職場へ通知されるわけではありません。ただし、住民税の額から気づかれる可能性はゼロではありません。確定申告時に住民税を「普通徴収(自分で納付)」にすることで、給与からの天引きと分けられる場合があります。

制度や税金の扱いは個別事情で変わるため、不安な場合は税務署や税理士に確認してください。相場より先に、こちらで変な汗をかかないようにしたいところです。


月収より先に、「淡々とする技術」を身につける

FXで大事なのは、いくら稼ぐかよりも、どう動くかだと思います。

  • 期待値を把握する
    どんな条件なら、長い目で見て利益につながりやすいかを知る。
  • 条件が揃ったときだけ動く
    焦りや期待ではなく、決めたルールに従う。

簡単そうに見えます。でも、これがどれだけ難しいことか。FXの経験がおありの方は共感してくれていると思います。

私自身、頭で理解していることと、実際に感情を抑えられることは別だと日々痛感しています。

公務員には、本業の安定収入があります。だからFXにすべてをかけなくてもいい。生活を守りながら、焦らず、条件が揃うのを待てる。FXを行う上でとても大きな強みであると思っています。

月1万円は派手ではありません。
でも、積み上げられる数字です。

まずは元手30〜50万円、月利2%を目安にする。そこから始めるくらいが、たぶんちょうどいい。人生を一気に変えるほどではないけれど、十分なスタートです。一緒に頑張りましょう